書評 book review 2004 9 11

書名 眠られぬ夜のために
著者 ヒルティ(Carl Hilty)
出版社 岩波書店

 私も、若い頃、悩み事が多く、眠れない夜が多かったのです。
そんなとき、ヒルティの「眠られぬ夜のために」を読んだのです。
 不眠症の人は、むしろ喜ぶべきです。
これで夜の時間が増えたと喜ぶべきです。
 どんな天才でも、1日は24時間、これ以上増やせないのです。
偉人の伝記を読めば、せめて1日30時間ほしいと考えた人もいるのです。
 それでも、悩みは消えないのかもしれない。
私は、若い頃、ある女性の生き方に励まされました。
 その女性は、年齢は50代後半だったのですが、
いつも笑顔で、若々しく元気だったのです。
「今日は、きれいな洋服ですね。仕事が終わったら、出かけるのですか」と聞くと、
「この洋服は、娘の洋服なの。娘と洋服を交換して着ているのよ」と陽気に答えていました。
娘と言っても、その女性には、大学生を中心として、3人も娘がいたのです。
 3人の娘を育てるのは、大変な苦労があっただろうに、
その女性は、その苦労を他人には感じさせず、
いつも笑顔で、若々しく元気だったのです。
そして、仕事も優秀だったのです。
 そんな女性を見て、子供を3人も育てた苦労に比べれば、
私の悩みは、何と小さいことかと反省しました。




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